ここがアギトと龍騎の世界…か?

小説 仮面ライダーアギト (講談社キャラクター文庫)

小説 仮面ライダーアギト (講談社キャラクター文庫)

龍騎電子書籍版が出たので勢いで購入。個人的にはCDにせよ本にせよデータではなく物を手元に置いておきたい派なのですが、このシリーズ何処にも売ってないんですものー。
どちらもテレビ版の再構成なので、そもそも一年続いた話をこの薄い小説一冊にまとめるのは無理があると思うのですが、龍騎は割とまとまってました。アギトはもう少し頑張りましょう。


アギトは真魚ちゃんが主人公の少女漫画でした。何を言っているのかわからねーと思うが読めば分かると思う。
ストーリーは基本原作通り進んで、翔一君の記憶が戻った所で俺達の戦いはこれからだエンド。なのでアギトのフォームチェンジもエクシードギルスもG3-Xも出て来ません。
いや、俺達の戦いは〜エンドでも全然いいのですが、それにしても終盤はもう少し盛り上げて欲しかったというか。ページ数が足りないなら、嫌味言うばかりで全く活躍のない北條さんや、翔一君に恋心を抱きながらも結局翔一君に何の変化ももたらさなかった小林雪紀のシーンなんかを全カットしてやればよいのですよ!
そんなこんなで登場人物を大幅カットしたりストーリーを大幅に変更したりしてる他のライダー小説に比べ、全体的にどうも思い切りにかける印象でした。
そして原作でもそうでしたけど、葦原さんの報われない度合いがひどい。いや、小説版のラストの報われない具合とか超格好いいんですけどね。でも他の皆が幸せそうなだけに…


龍騎は登場人物を大幅カット、一年かけて真司が戦う理由を見つけていった原作に比べ、過去エピソードを捻じ込む事で初めから戦う理由を持ってるなどの改変により上手くまとめてます。最終決戦を全カットして最後の一行だけで全てを表現する手法はお見事。
ただ、話をまとめる為の必要な犠牲とはいえ、浅倉が何の魅力もないただの殺人鬼になっていたのは個人的に残念。小説版はグロいグロい言われてますけど、浅倉さんが何かと内臓を引きずり出すだけで、『内臓や血が出る=グロい』というのはちょっと違うよーな。
ただ、グロくはなくてもエグいです。北岡さん関連とか本当エグい。あの病気はあんまりだ…


ただ、上手くまとまってるとはいえ、やっぱり原作の再構成となると、どうしても原作には勝てないんですよね…小説版ディケイドくらいやってくれると、原作とはまた別物として楽しめるのですが。
そう考えると、どうせ小説にするなら後日譚や描かれなかったサイドストーリーなんかの方が見たかったかなー。特にアギトの後日譚か超見たいです。